[C/C++] 関数テーブルの書き方と使い方

※本ブログでは、商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。

スポンサーリンク

本記事では、C言語の「関数テーブル」に焦点を当て、その定義方法、使い方、そして実用的な活用例を解説します。また、関数テーブルを使ったイベント駆動プログラミングやエラーハンドリングについても触れます。

C++のおすすめの書籍を紹介します。

◆初学者向けの入門書

C++の機能をわかりやすく、丁寧に解説している良書です。

created by Rinker
¥4,180 (2024/02/27 20:09:11時点 楽天市場調べ-詳細)

◆中級者向けの書籍

C++の開発者が書いた本なので、C++11までの仕様が網羅的に書かれています。

◆上級者向けの書籍

C++を効率的かつ正確に使用するための最適解とガイドラインを示してくれる良書です。
各章は、特定のテクニックやアプローチに関する詳細な説明と例を含んでおり、プログラマがより良いコードを書くために一役買ってくれます。

スポンサーリンク

関数テーブルとは

関数テーブルの概要

関数テーブルとは、一言で言うと「関数へのポインタを要素として持つ配列」です。関数テーブルはプログラムの実行中に、動的に関数を呼び出すための手段です。関数のポインタを使用することで、プログラムの一部を実行時に決定し、プログラムの動作をより柔軟に制御することが可能となります。

関数テーブルは、イベント駆動プログラミング、ステートマシンの実装など、様々なシチュエーションで役立ちます。ただし、関数テーブルは間違った使い方をするとバグを生み出しやすいので、その使用は慎重に行う必要があります。

関数テーブルの利点

関数テーブルを使用すると、プログラムの設計と実装において数多くの利点があります。以下に主要なものをいくつか紹介します。

  • コードの可読性と保守性の向上
    関数テーブルを使うことで、複雑なif-elseチェーンやswitch文を避け、コードの可読性を向上することができます。また、新しい機能を追加する際にも既存のコードを修正せずに関数テーブルに新たな関数を追加するだけで済むため、保守性も向上します。
  • プログラムの柔軟性
    関数テーブルを使用すると、プログラムの振る舞いを実行時に動的に変更することができます。これは例えばイベントハンドラやプラグインシステムなど、柔軟性が求められるシステム設計に非常に便利です。
  • パフォーマンスの向上
    大きなswitch文や長いif-elseチェーンはコンパイラによる最適化が難しく、パフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。しかし、関数テーブルを使うことでこれらの問題を避け、実行速度を向上させることが可能です。
  • より高度な抽象化
    関数テーブルは関数を直接的には操作せず、間接的に操作することで、より高度な抽象化を実現します。この抽象化は、ソフトウェア設計において非常に重要な概念で、コードの再利用性を向上させます。

ただし、関数テーブルの使用は慎重に行う必要があります。関数ポインタの誤用は予期せぬエラーを引き起こす可能性があります。

関数テーブルの書き方

関数ポインタの基本

関数テーブルを理解し、活用するためにはまず関数ポインタについて理解する必要があります。C言語では、関数ポインタを用いて関数のアドレスを保持することが可能です。

関数ポインタの定義:

戻り値の型 (*関数ポインタ名)(引数の型,...);

例えば、引数としてint型を二つ取り、int型を返す関数のポインタは以下のように定義できます。

int (*pfunc)(int, int);

この関数ポインタにAddFunc関数のアドレスを代入するには以下のようにします。

pfunc = &AddFunc;

そして、この関数ポインタを通じて関数を呼び出すには以下のようにします。

int ret = (*pfunc)(1, 2);

関数テーブルの作成

関数ポインタの基本が理解できたら、次はそれらを配列に格納し、関数テーブルを作成します。

関数テーブルは関数ポインタの配列です。各関数ポインタは同じ型の関数(つまり、同じ戻り値の型とパラメータの型を持つ関数)に対するポインタである必要があります。

以下に、上記で説明したAddFuncと同じ型の関数(つまり、二つのint型引数を取り、それらの和を返す関数)のポインタを要素とする関数テーブルの例を示します。

int (*pfuncTbl[])(int, int) = {AddFunc, SubFunc, MulFunc, DivFunc};

関数テーブルの活用と実用的な例

シンプルな例

最も単純な関数テーブルの使用例として、先程の四則演算を行う関数テーブルを拡張します。以下のように、実行する操作を選択する関数を作り、それを用いて計算を行います。

#include <stdio.h>

int AddFunc(int a, int b) { return a + b; }
int SubFunc(int a, int b) { return a - b; }
int MulFunc(int a, int b) { return a * b; }
int DivFunc(int a, int b) { return a / b; }

int main(void)
{
    int (*pfuncTbl[])(int, int) = {AddFunc, SubFunc, MulFunc, DivFunc};
    int operation;
    int a = 10;
    int b = 5;

    printf("演算を選択してください。(0:Add, 1:Sub, 2:Mul, 3:Div):");
    scanf("%d", &operation);

    int result = (*pfuncTbl[operation])(a, b);
    printf("演算結果:%d\n", result);

    return 0;
}

実行結果:(2を入力)

演算を選択してください。(0:Add, 1:Sub, 2:Mul, 3:Div):2
演算結果:50

この例では、ユーザーに操作を選択させ、その操作に対応する関数を関数テーブルから呼び出しています。

複雑な例

より複雑な例として、ステートマシンの実装を考察してみます。
ステートマシンはソフトウェアの内部状態と、その状態に基づく振る舞いを管理するのに便利な手法です。
以下は、各状態が異なる動作を行うステートマシンの例です。

#include <stdio.h>

// 状態関数
void stateA() { printf("State A\n"); }
void stateB() { printf("State B\n"); }
void stateC() { printf("State C\n"); }

int main(void)
{
    // 関数テーブル
    void (*stateTable[])() = {stateA, stateB, stateC};
    
    // 遷移テーブル
    int transitionTable[3][3] = {
        {1, 2, 2},  // 状態Aから遷移
        {0, 2, 0},  // 状態Bから遷移
        {0, 1, 1}   // 状態Cから遷移
    };
    
    int currentState = 0;
    
    for(int i=0; i<10; i++){
        // 現状の関数を実行する
        (*stateTable[currentState])();
        
        // 次の状態へ移行する
        currentState = transitionTable[currentState][i % 3];
    }
    
    return 0;
}

この例では、現在の状態を示すcurrentStateという変数があり、stateTableに対応する関数を実行します。そして、transitionTableによって次の状態へと遷移します。このようなステートマシンは、イベント駆動型のソフトウェアや組み込みシステムなど、様々なシチュエーションで使用されています。

スポンサーリンク

関数テーブルとイベント駆動プログラミング

イベント駆動プログラミングの基本

イベント駆動プログラミングは、ユーザーの入力、センサーの読み取り、タイマーの経過など、外部からの”イベント”に反応してプログラムが動作する方式です。プログラムは特定のイベントが発生したときに特定のコード(通常は「イベントハンドラ」と呼ばれる)を実行します。

これは特にGUIアプリケーション、リアルタイムシステム、サーバーソフトウェアなどにおいてよく使われます。たとえば、ユーザーがボタンをクリックしたとき、それに対応するイベントハンド