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ルーティングテーブルに関する情報を表示、設定する方法(routeコマンド)
routeコマンドを使用することでルーティングテーブルに関する情報を表示、設定することができます。
コマンド名は「route(経路)」が由来となっています。
コマンドの省略形は存在しません。
フォーマット
ROUTE [-f] [-p] [-4|-6] command [destination]
[MASK netmask] [gateway] [METRIC metric] [IF interface]
command
には、次のいずれかを指定します。
PRINT:ルートを印刷します。
ADD:ルートを追加します。
DELETE:ルートを削除します。
CHANGE:既存のルートを変更します。destination
には、ホストを指定します。MASK
には、次のパラメーターが ‘netmask’ の値であることを指定します。netmask
には、このルート エントリのサブネット マスクの値を指定します。
指定されない場合、既定値は 255.255.255.255 です。gateway
には、ゲートウェイを指定します。interface
は、指定されたルートのインターフェイス番号です。METRIC
には、宛先のコストなどのメトリックを指定します。
宛先の指定に使われたシンボリック名はすべてネットワーク データベース ファイルNETWORKS で参照されます。
ゲートウェイのシンボリック名は、ホスト名データベースファイル HOSTS で参照されます。
コマンドが PRINT または DELETE の場合、destination または gateway にはワイルド カード (‘*’ で指定) を使用できます。
gateway の引数は省略できます。
destination に含まれる * または ? はシェルのパターンとして認識され、一致する宛先ルートのみが印刷されます。
‘*’ は任意の文字列に、’?’ は 1 文字の文字に一致します。
例: 157.*.1、157.*、127.*、*224*。
パターン マッチは PRINT コマンドでのみ許可されます。
診断情報:
(DEST & MASK) != DEST の場合、MASK が無効なときにエラーが発生します。
例> route ADD 157.0.0.0 MASK 155.0.0.0 157.55.80.1 IF 1
ルートを追加できませんでした: 指定したマスク パラメーターは無効です。
(Destination & Mask) != Destination です。
使用例
現在のルーティングテーブルを表示する
route print
print
: ルーティングテーブルを表示するサブコマンド。
このコマンドは、システムのルーティングテーブルを表示し、各ネットワークに対するデフォルトゲートウェイやサブネットマスク、インターフェースなどを確認できます。
新しいルートを追加する
route add 192.168.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.0.1
192.168.1.0
: 追加するルートの宛先ネットワーク。mask 255.255.255.0
: サブネットマスク。192.168.0.1
: 経由するゲートウェイのIPアドレス。
このコマンドは、192.168.1.0/24
ネットワークへのトラフィックを、ゲートウェイ 192.168.0.1
を経由するルートを追加します。
永続的なルートを追加する
route add 192.168.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.0.1 -p
-p
: 永続的なルートを追加するオプション。
このコマンドは、永続的に 192.168.1.0/24
ネットワークへのルートをゲートウェイ 192.168.0.1
を経由するように追加します。システム再起動後もこのルートは保持されます。
既存のルートを削除する
route delete 192.168.1.0
192.168.1.0
: 削除するルートの宛先ネットワーク。
このコマンドは、192.168.1.0
へのルートをルーティングテーブルから削除します。
デフォルトゲートウェイを設定する
route add 0.0.0.0 mask 0.0.0.0 192.168.0.1
0.0.0.0
: デフォルトゲートウェイの指定(すべてのIPアドレスに対応するルート)。mask 0.0.0.0
: 全範囲のサブネットマスク。192.168.0.1
: デフォルトゲートウェイのIPアドレス。
このコマンドは、192.168.0.1
を経由するデフォルトゲートウェイを設定します。
ホップ数を指定してルートを追加する
route add 192.168.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.0.1 metric 1
metric 1
: ルートのメトリック(ホップ数)を1に設定します。
このコマンドは、優先度が高いルートとして、192.168.1.0/24
ネットワークへのルートをゲートウェイ 192.168.0.1
を経由するように追加します。
ルートの詳細情報を表示する
route print 192.168.1.0
192.168.1.0
: 特定の宛先ネットワークに関するルート情報を表示。
このコマンドは、192.168.1.0
に関するルーティング情報のみを表示します。
オプション一覧
オプション | オプションの説明 |
---|---|
-f | ルーティング テーブルにあるゲートウェイのエントリをすべてクリアします。 このオプションをコマンドと併用した場合、コマンドを実行する前にテーブルがクリアされます。 |
-p | ADD コマンドと併用された場合、システムの再起動後もルートは維持されます。 既定では、システムが再起動された場合、ルートは維持されません。 適切な固定ルートを決定する他のコマンドでは、オプションは無視されます。 |
-4 | IPv4 の使用を強制します。 |
-6 | IPv6 の使用を強制します。 |
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