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NBTの名前解決と接続に関する情報を表示する方法(nbtstatコマンド)
nbtstatコマンドは、TCP/IP 上で動作する NetBIOS の統計情報を表示したり、NetBIOS 名の解決を行ったりするために使用されます。Windows ネットワーク環境でコンピュータ名の解決やトラブルシューティングを行う際に便利です。
コマンド名は「NetBIOS over TCP/IP statistics(TCP/IP 上での NetBIOS 統計)」が由来となっています。
コマンドの省略形は存在しません。
フォーマット
NBTSTAT [ [-a RemoteName] [-A IP address] [-c] [-n]
[-r] [-R] [-RR] [-s] [-S] [interval] ]
RemoteName
は、リモートのホスト コンピューター名です。IP address
は、ドット区切り 10 進数表記の IP アドレスです。interval
は、各表示で interval 秒間一時停止しながら、選択した統計を再表示します。
統計の再表示を停止するには、CTRL+C を押してください。
使用例
NetBIOS 名キャッシュの内容を表示する
nbtstat -c
-c
: ローカル名キャッシュの内容を表示します。
このコマンドは、現在のシステムがキャッシュしている NetBIOS 名と IP アドレスの対応を表示します。
リモートコンピュータの NetBIOS 名前テーブルを表示する
nbtstat -A 192.168.1.10
-A 192.168.1.10
: 指定された IP アドレス(192.168.1.10
)のリモートコンピュータの名前テーブルを表示します。
このコマンドは、リモートコンピュータ 192.168.1.10
に登録されている NetBIOS 名を一覧表示します。
リモートコンピュータの NetBIOS 名前テーブルをコンピュータ名で表示する
nbtstat -a ComputerName
-a ComputerName
: 指定されたコンピュータ名(ComputerName
)のリモートコンピュータの名前テーブルを表示します。
このコマンドは、リモートコンピュータ ComputerName
に登録されている NetBIOS 名を一覧表示します。
NetBIOS 名前解決テーブルをフラッシュ(クリア)する
nbtstat -R
-R
: 名前キャッシュをクリアし、リモート ネームキャッシュをリロードします。
このコマンドは、現在の NetBIOS 名キャッシュをクリアし、名前解決情報を再度取得します。
NetBIOS 名前解決テーブルをリロードする
nbtstat -RR
-RR
: 名前キャッシュをクリアし、NetBIOS 名登録の再発行(リフレッシュ)を行います。
このコマンドは、現在の名前キャッシュをクリアし、WINS サーバーなどに対して NetBIOS 名登録の更新を行います。
NetBIOS 統計情報を表示する
nbtstat -s
nbtstat -S
-s
: TCP/IP のすべてのセッションを表示し、リモート コンピュータの名前を表示します。-S
: TCP/IP のすべてのセッションを、リモート コンピュータの IP アドレスで表示します。
このコマンドは、現在の NetBIOS セッションの統計情報を表示します。
NetBIOS 名前サーバーの統計情報を表示する
nbtstat -n
-n
: ローカルの NetBIOS 名の一覧を表示します。
このコマンドは、現在のシステムに登録されているローカル NetBIOS 名の情報を表示します。
オプション一覧
オプション | オプションの説明 |
---|---|
-a (adapter status) | 名前を元に、リモート コンピューターの名前テーブルを一覧表示します。 |
-A (Adapter status) | IP アドレスを元に、リモート コンピューターの名前テーブルを一覧表示します。 |
-c (cache) | NBT のキャッシュにあるリモート [コンピューター] 名と IPアドレスを一覧表示します。 |
-n (names) | ローカルの NetBIOS 名を一覧表示します。 |
-r (resolved) | ブロードキャストと WINS によって解決した名前を一覧表示します。 |
-R (Reload) | リモート キャッシュ名前テーブルを破棄し、再度読み込みます。 |
-S (Sessions) | セッション テーブルを宛先 IP アドレスと一覧表示します。 |
-s (sessions) | 宛先 IP アドレスをコンピューターの NETBIOS 名に変換して、セッション テーブルを一覧表示します。 |
-RR (ReleaseRefresh) | 名前解放パケットを WINS に送信してから、更新を開始します。 |
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