Ubuntu 18.04にgcc 8.2.0をインストールする方法

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Ubuntu 18.04でapt install gcc-8を実行した場合、gcc 8.4.0がインストールされます。
しかし、仕事でコンパイラを使用する場合、必ずしも最新バージョンを使用するわけではありません。
本記事では、aptコマンドで用意されていない、gcc 8.2.0をインストールする方法について解説します。

目次

gcc 8.2.0のソースコードをダウンロードしてビルドする

STEP
Ubuntuを最新状態にする
sudo apt update
sudo apt upgrade
STEP
ビルドに必要なパッケージをインストールする
sudo apt install build-essential libgmp-dev libmpfr-dev libmpc-dev libisl-dev flex bison

build-essential:コンパイルに必要な基本的なツール。
libgmp-dev,libmpfr-dev,libmpc-dev,libisl-dev:gccのビルドに必要な数学ライブラリ。
flex,bison:パーサジェネレータ。

STEP
gcc 8.2.0のソースコードをダウンロードする
wget https://ftp.gnu.org/gnu/gcc/gcc-8.2.0/gcc-8.2.0.tar.gz
STEP
ソースコードを解凍(展開)する
tar -xzf gcc-8.2.0.tar.gz
STEP
ビルド用のディレクトリを作成し、そこに移動する
mkdir gcc-build
cd gcc-build
STEP
gcc 8.2.0をビルドするための設定を行う
../gcc-8.2.0/configure --enable-languages=c,c++ --disable-multilib --prefix=/usr/local/gcc-8.2.0

--enable-languages=c,c++:CとC++コンパイラのみをビルド。
--disable-multilib:マルチライブラリのサポートを無効化。
--prefix:インストール先のディレクトリを指定。

STEP
gcc 8.2.0をビルドする
make -j$(nproc)

-j$(nproc):利用可能なすべてのCPUコアを使用してビルド。

STEP
gcc 8.2.0をインストールする
sudo make install
STEP
gcc 8.2.0を使用するためにパスを設定する
echo 'export PATH=/usr/local/gcc-8.2.0/bin:$PATH' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

インストールしたgcc 8.2.0の動作確認

インストールの確認

以下のコマンドでgccのバージョンを表示して、正しくインストールされたかを確認します。

gcc --version
実行結果

gcc (GCC) 8.2.0
Copyright (C) 2018 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.

gccの動作確認

以下のソースファイルを用意します。

#include <stdio.h>

int main(void)
{
	printf("test.\n");
	return 0;
}

ソースファイルがあるディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行します。

gcc src1.c
./a.out
実行結果

test.

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